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『ホリデー・イン』 [本]

 坂木司
 文芸春秋

 これも読みやすい。
 平日の昼休みに読み始めて、昼のうちに二話。
 夜、もうちょっと読もうと思って開いたが、気付いたら後の4話も読み切ってしまっていた。

ワーキング・ホリデー』『ウィンター・ホリデー』からのスピンアウト。
 脇だけじゃなくて、主役の大和や進も登場する。
 みんな面白い。みんな素敵。
 ジャスミンはやっぱり大人だよな。
 ナナちゃんの友達だったマキちゃんの話なんかもうちょっと知りたい。
 話は主人公主観で進むのだが、それぞれの気持ちを表現する短いフレーズが一々いい。

タグ:坂木司
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『僕と先生』 [本]

 坂木司
 双葉社

 いつもの「日常の謎」。
『大きな音が聞こえるか』でちょっと青春ものに行ったけど、読みなれたテイストに戻ってきてくれた。
 双葉も隼人も相変わらずでくすくす笑いながら読んだ。
 事件の方も、人は死なないけど、ザラっとした感じはキープしている。第三エピソードの「ないだけじゃない」なんか顕著。

 表紙が可笑しい。
 黒猫は、作品中にたとえがあるように隼人だと思うんだが、じゃぁ白鼠が双葉かw

タグ:坂木司
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『とっぴんぱらりの風太郎』 [本]

 万城目学
 文芸春秋

 やっと読み終わった。750p. いったい、何カ月かかったんだ。

 ずーっと違和感があった。これ、万城目学だよなぁ、と思っていた。
 というのは、あんまり笑う場所がないから。
 主人公はタイトルの通りプーで、仲間(と言っていいのかどうかは微妙だが)の黒弓とのやりとり、瓢箪の中の因信居士とのやりとりはつかみどころがなくて万城目節な感じがするのだが、基本的にシビアな話で、ハッピーエンドでもないので、ちょっと俺が期待してたのと違う。
 帯の「万城目学、時代劇でも遠慮なし」「その時、一人対十万人」という煽りも、俺が想像してるのと全く違うし。
プリンセス・トヨトミ』につながる話ではあるようなのだが、前日譚にしては長すぎる。

 スケールはデカい。

 まぁ、これだけ長いのに途中でやめようと思わなかったのは、きっとつまらなくはなかったってことなんだと思うんだけども。

 とりあえず、『悟浄出立』入手前に読み終わって一安心。

タグ:万城目学
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『ウルトラマンが泣いている――円谷プロの失敗』 [本]

 円谷英明
 講談社現代新書

 やっと読んだ。
 俺は基本的に作品第一、でも、創った人たちの工夫とか呻吟とかには興味があるので、そういう裏話は好き。映像作品のメイキング映画の宣伝特番なんかは好んでよく見る。
 でも、こういう話には興味が持てない。たとえば東映の撮影所のストなんて、それを奇貨として仮面ライダーが生まれた、ということを別にすると割とどうでもいい。まぁ、結局、買って読んじゃったんだけどね。

 いやぁ、MS-IME の辞書って「奇貨」登録されてないのね。びっくりしたわ。

 要するに、特撮技術はすごかったけど、番組制作という点では大いに問題があった、ってことらしい。それに一族の内紛とかが絡んで大変なことになってしまった、と。
 気になるのは、第二次以降の作品を低く評価していること。確かに金にはならなかったかもしれないが、見る方の評価自体はそれほど低くなかったと思うんだけど。
 あと、いろいろ変え過ぎたって言った後、仮面ライダーを引き合いに出してるんだが、あれこそ変え過ぎの代表例じゃないかね。製作のマネージメントやら商業面やらがうまくコントロールできて十数年続いてるってことなんだろうけど、乱雑という点では負けてないと思うし、当初のスピリットを継承してるかって言うと、大いに疑問だ(まぁ、何をもって「当初のスピリット」とするかって問題はある。俺みたいに、石ノ森章太郎の漫画が頭にあると、現シリーズへの評価は辛くなるんじゃないかな)。
 尤も平成シリーズは、ディケイドを除けば複数のシリーズを混ぜたりしてないから、その辺の混乱はないのかもしれない。
 あと、東映は「ネクサス」みたいに暗いのを作ろうとしないし。そっち方面は「仮面ライダー THE NEXT」で止まってるな。

 まぁいいや。今は落ち着いてて、投資対象として振り回されてるわけでもないようだし。

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『孤独なバッタが群れるとき』 [本]

 前野ウルド浩太郎
 東海大学出版

 去年、ブレイクしたバッタ博士の本。
 前野氏は、モーリタニア国立サバクトビバッタ研究所、というところにいる。
 なんでモーリタニア、と思ってる人もいるかもしれないが、アフリカのあの辺りは、サバクトビバッタの大発生によって作物が壊滅的な打撃を受ける場所。
 バッタを示す“locust”という語の元になったラテン語の意味は「焼け野原」。漢語では「飛蝗」で「虫の皇帝」、古代ヘブライではバッタの羽の模様は「神の罰」という文字だと言われていた。大発生したときの群れの大きさは 500km を越すこともあるとか。バッタ対策は国で、いや国際的にやるべき施策なのである。

 基本的には、氏の研究内容を紹介したまじめな本である。
 肝を解説すると、黒い雲となって大被害をもたらすのは、要するに「ふつうのバッタ」である。日常的にその辺にいるバッタで、それが何らかのきっかけで黒い固体に変身して大発生する。そのメカニズムを解明していく過程が書かれている。
 時折、遺伝子がどうこう、とかいう記述も出てくるが、さほど難しくない。筆致もエッセイ風なので、実験による謎解きの過程を、推理小説を読むように楽しめる。
 ただし、バッタの拡大写真とか出てくるので飲み食いしながら読むのは避けた方がよい。

 だが、この人にはどうもオタクのにおいがする。
 証拠として、サブタイトルを挙げる。
ホルモンで変身
逆襲のサイエンティスト
紅のミュータント
目隠しを君に
あの娘にタッチ
 なんか怪しい。
 それどころか、『グラップラー刃』の台詞が引用されてたりするのだ。これは、特撮者必読である。
 尤も、特撮濃度は、プレジデントオンラインでの連載のほうが高い。この辺は担当編集者によって違うのだと思うが、こちらの本の担当者がどうなのかは知らない。

 この本によれば、サバクトビバッタは脱皮するたびに目に縦の筋が入るそうである。
 ということは、ディケイドは4齢ということになる。

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『大きな音が聞こえるか』 [本]

 坂木司
 角川書店

 主人公・八田泳は、日常に楽しみを見いだせないでいる。波に乗った時だけが例外。
 が、「終わらない波」というのがあるのを知る。調べてみると、それはアマゾンにあった。

 今回の題材はサーフィン
 しかも海じゃなくて川。アマゾン川のポロロッカ。現地の言葉で「大きな音」という意味らしい。

 600p の長編だが、ちょうど半分くらいのところで泳はブラジルについてしまう。それまでに、周囲とぶつかったりアルバイトしたりしており、かなりテンポが速い。
 アルバイトと言えば、歯医者の話が出てきて、「ははーん」と思って『シンデレラ・ティース』を一時読み返してしまった。そういうことしてる場合じゃない、と戻ってきたりしているので、ちょっと読み終わるのに時間がかかった。

 わかりやすく言ってしまうと、泳の成長物語だが、それがものすごく心地よいのはこの人の持ち味。ところどころに毒も忘れていない。
 当然、食べ物の話もたっぷり。

 脇にもちゃんと見せ場があるのだが、やっぱ一番は親父さんか。
 大人げないところが大好きだ。

タグ:坂木司
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『怪獣文藝』 [本]

 東雅夫編
 メディアファクトリー

 タイトルに「怪獣」、表紙イラストは開田裕治、ということで楽しみにしていた (の割に、買ってから半年も経ってるが) のだが、「怪獣小説」じゃなくて「怪奇小説」じゃん。
 よく見ると「幽」の本で、対談では「当初『大怪獣怪談』というタイトル」「怪獣で怪談・奇談をやろうとしていた」という発言もある。そういうこと…。
 というわけで、怪談・ホラーの苦手な俺の好みからは完全に外れている。『怪獣文藝』というタイトルから想像される内容からも遠い。『大怪獣怪談』のままにしておいて欲しかった。

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『犯罪者』 [本]

 太田愛
 角川書店

 深大寺駅前で起こった被害者5人にも上る通り魔事件。
 その唯一の生き残り繁藤修司は、搬送された病院で見知らぬ男に「あと十日だけ生き延びろ」と言われる。
 読者である我々は、巨大食品企業と政治家、次々に登場する人物たちによってあちこちに連れまわされる。

 いやぁ、すげぇ。
 最近、すっかり読書をしなくなってスピード低下した俺にして、800p 弱を連休を利用した三日で読み終えた。
 文章自体はものすごく読みやすいし、修司と、潔癖さゆえ署内で浮いている相馬亮介、相馬の友人である鑓水のやりとり、関係がものすごく魅力的。
 展開も、上で「連れまわされる」という表現を使ったように二転三転して、偶数ページを読みがなら、左目の端で奇数ページを追ってしまたいくなるほど。

 ある種の絶望感が漂っているのは、「本当にこの人が『ウルトラマンティガ』の『出番だデバン!』、『ウルトラマンダイナ』の『少年宇宙人』を書いたのか?」と思ってしまうほど。
 タイトルの「犯罪者」がだれを指しているのか、というのは各人が想像してみるとよろしかろう。
 俺はネット住民をカウントしたいところだ。

 読み終わって気づいたんだが、出たの一年も前なのね。遅ーい>俺
 ホームページによれば、第二作が書かれている由。

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『遠くでずっとそばにいる』 [本]

 狗飼恭子
 幻冬舎文庫

 大まかな筋は原作と映画とで大差はない。順番に従えば、映画は原作を丁寧になぞっている、という言い方になる。多少、季節感が違うくらい。朔美が目覚めたのは、映画では 7 月だが、こっちでは 6 月。
 はっきり違うのは朔美。「どうでもいいや」って雰囲気には違いはないが、小説の方はもっと悩んでいる。眠って目が覚めたとき、経過したのが一日だけ、という保証はない、ということを彼女は知っているから。
 あと、もっと鬱屈している。嫌いって人もいたりするんじゃないだろうか。たとえば、二度目の事故の時、映画では、ふらっと車道に出た、という感じにしてあるが、こちらの朔美は車に向かって走っている。となると、記憶を失った朔美が「加害者」のところに行ったシーンの意味が大きく変わってくる。
 いい悪いではない。別の作品だ、ということである。小説の方がザラザラしている。

 こちらは、「千秋公園」とか秋田の地名が出てくる。
 ラストで朔美がキャンプをしようとする。映画では雄物川の河川敷だが、こちらでは千秋公園である。その後、公園のお堀で蓮が咲くのを待つている薫と会うが、映画で朔美が公園の上の方からやってくるのは、原作のその部分の流れを受けているのだと思われる。

 よく取材してあると思うが、あえて難癖をつければ、公園で朔美と薫が話していて、薫がスターバックスに飲み物を買いに行くシーン。現在、そういう位置関係になっている公園とスタバ店舗はない。尤も、ああいうのは意外に頻繁に移転したり閉店したりするので、執筆当時はあったのかもしれない。
 だからってこの小説の持っているものが損なわれるわけではない。些末なことである。
 …って言うと逆に作者は気を悪くしたりするのだろうか。薫が行くんだったらスタバ、てなキャラ イメージがあったりして。

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『中の人などいない @NHK 広報のツイートはなぜユルい?』 [本]

 NHK PR 1 号
 新潮社

 面白い。
 俺もフォローしてるが、結構、好きだ。
 NHK だ、というだけで絡む人がいる中、嫌ならフォローするな、ってツイートを堂々と返していて、すげぇな、と思っているのだが、この本でも、このアカウントのツイートを題材に使いながら見当外れのコメントでセミナーやってる業者とか、NHK がアカウントを持ってることを知らないで「twitter を活用しましょう」なんてプレゼンしてしまった代理店とか、名前こそ出てないものの、思いっ切り書いてあってほほえましい。そういう強さというかしなやかさが必要なんだろうね。

 はやぶさ帰還の時、俺も、中継がない、って憤慨したクチだけど、電話での意見はほとんどなかったらしい。一方で、このアカウントに対する意見はかなり厳しかったようだから、ものすごくアンバランスだった、ってことになる。そんなもんなんだねぇ。

 俺自身はと言えば、なんか使いこなせていない。人のツイートを読んで、自分がたまにツイートして、以上の用途を見出せないでいる。リアルで友達を作れないやつは、電脳空間でも友達を作れないのかもしれない。

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