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一箱古本市 [本]

 東京の雑司ヶ谷で行われた一箱古本市に参加してきた。
 知らない人もいるかもしれないので説明すると、個人が段ボール一箱程度の古本を持ち込んで売る、そういうイベントである。俺みたいな素人もいれば、ちゃんと店舗を持った古書店が参加することもある。
 秋田でも去年、一・二度開催されたようだが、なにせ北国なのでまだ屋外イベントの時期ではない。待ちきれないので、アゴアシ自前で行ってきた。学生のころ住んでたので、久しぶりに、という気持ちもあった。

 市は 19 日だが、18 日に前ノリ。
 これがまた秋田空港の駐車場、激混み。
 空港ビルから遠いけど安い方が埋まっていて、近いけど高い方に停めざるを得なかった。一番安いところの倍以上もするんで今まで使ったことがなかったんだが、連休初日の二便をなめてたぜ。相方は B747-800.
 その日は、荻窪の Title など、気になる書店を巡った。一軒で一冊くらい買ってるので、荷物は増える。古本市で売る本は宅急便で主催者宛に送るのだが、売れ残った分はまた宅急便で送り返す。本を売ってできた隙間に詰めればいいはず。

 古本市当日。
 段ボール一箱が全部売れれば、早割での往復分は出るのだが、そんなわけはない。宿から会場までの電車代くらいにしかならなかった。がっかりはしていない。基本、俺が読み終わって手元に置いておこうと思わなかった本なので、アピール力は弱い。プロの本屋なら、隣に置く本の組み合わせなんかで立体的に訴求するんだろうが、そんなスキルはないし、そもそも数が少ないので難しい。
 まぁ、勉強になった、というところ。帰りの段ボールに昨日買った本を入れる隙間はできたので一安心。

 最終日。
 普段は、午前中になんか入れるんだが、そこはやはり連休最終日でうまい予約が取れず、起きたらすぐに空港へ、というスケジュール。相方は B787. 飛行機の中も外も込んでいて遅れた。
 さて、荷物もざっと片づけたし、昼寝するか。
 昨日は5時間立ちっぱなし。予想以上にくる。

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『アンと青春』 [本]

 坂木司
 光文社

 前作と同じ印象。
 坂木司特有の、いい話の中にザクっとえぐる感じは弱い。
 けど、それは別に欠点ではなく、作品の雰囲気が他と違う、というだけ。
 ふわっとした「日常の謎」が楽しめる。

 今回のには、チラっと震災の話が出て来る。
 それが非常に良識的で。
 あんまり細かく書くとネタバレになりかねないからあれなんだが、みんな忘れちゃってるよね、と思ってる俺からすると、それが逆にほっとするというか。忘れていいと思ってる人と、忘れさせたい人がこんなに多いとは思わなかったのでな。

 今回も業界知識満載。すごい取材量だよな、ほんと。

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『肉小説』 [本]

 坂木司
 角川書店

 こっちは、冒頭の「武闘派の爪先」に『何が困るって』に感じられるブラッディなにおいがあるものの、ほかの話は基本的には楽しい話ばっかりなので、面白く読めた。
 尤も「武闘派の爪先」だって、ワルに憧れてはいるがまじめな奴が主人公で、ヤクザになってやった取り立ての仕事でヘマをこいて一千万の損を出し、自分で払えと言われて定期預金で穴埋めしてしまう、というのがどうにも間抜けでおかしいのだけども。
「いい話」が多くて読後感もよい。こちらはお勧めする。

タグ:坂木司
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『何が困るかって』 [本]

 坂木司
 東京創元社

“We are in trouble”というサブタイトルが示す通り、いろんな「困りごと」を題材としている。
 が、その内容が、いじめであったり、暴力行為であったり、はてはカニバリズムであったりする。具体的で陰惨な描写はないものの、最後に救いが用意されていない話が多く、大変に読後感が悪い。
 いや、よくできてて面白いんだけどね。読んでスカっとする本ではない。
 最初は夜、寝る前に読んでたんだけど、寝つき悪くなったり安眠できなかったりするんで、昼に読む方に切り替えた。
 坂木司の作品はザラっとした感じが魅力だとは思っているんだが、ここまでくるとちょっと。特に「都市伝説のやつ」が。
 好きな人は好きかもしれないが、自分が苦手だから、おすすめはできない。

 つか、おととしの暮れに出た本やんけ。

タグ:坂木司
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『悟浄出立』 [本]

 万城目学
 新潮社

 悟浄というのは、西遊記の沙悟浄のこと。
 ほかに、三国志の趙雲など、主役でない人たちを主役にした物語。

 えーと、言っちゃうと、「普通の小説」。
 面白くないわけではない。
 ただ、万城目学らしい「なんじゃそりゃ」ってところが全くない。
 だから、いつものマキメ節を期待して読むと肩透かしを食らう。
 俺みたいに。

タグ:万城目学
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『次の本へ』 [本]

 苦楽堂編

 こないだ、『リスボンに誘われて』でちょっと触れた。
 各界の人々 84 人が、ある本からその次の本へどういう風にたどり着いたか、を書いたもの。

 この本のユニークなところは索引。
 本について買てあるから、書名や人名の索引があるのは当然だが、「『次の本』に出会うきっかけ別インデックス」というのがある。
 たとえば「人」で「友だちから教えてもらった」「家族や親せき」、「場所」で「現場に出かけて」、「つらくなって」なんてのはそそられる見出しである。

 俺はどうだろう、と考えてみたのだが、目下、地元を離れての仮住まいで本が手元にない。背中を見れば「あ」というつながりもありそうな気がするのだが、ちょっと「本から本へ」というのが思い当たらない。
 学生の時に教授から「入門編として新書を読め」「必ず参考文献の一覧があるから、それをたどれ」と言われて、実践した、という記憶はある。
 本でないメディアから、というのが多いような気がする。例えば、鶴書房のSFのシリーズは少年ドラマシリーズで、ポプラ社の「少年探偵団」は同名のテレビ シリーズ、という具合。その『なぞの転校生』から角川文庫の眉村卓作品へ、というのはあるか。
 変なところでは、水上勉の『土を喰ふ日々』。これは、新聞の広告で見て「面白そうだな」と思ったもの、俺は当時、受験生で、そんなことをしてる場合じゃない、と見送ったのだが、なんと模試の国語で『土を喰ふ日々』からの文章題が出て、すげぇ悔しい思いをした。勿論、すぐに買った。

 この辺を編集した苦楽堂の社主は特撮オタクなのだが、さすがにこの本で特撮に触れる隙はないだろう、と思ってたら、岸田今日子が訳した『ママ・アイラブ・ユー』のところでわざわざ岸田森の名を「『怪奇大作戦』で知られる」と持ち出していて笑った。索引にも載っている。

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『ザ・万字固め』 [本]

 万城目学
 ミシマ社

『ザ・万歩計』『ザ・万遊記』の系統のエッセイ集。
 に、一人海外旅行してたりして意外に行動的だ、なんて書いたが、今回の本では、株をやっていたことががわかってまた驚く。まぁ「株をやっている」というよりは「買ってしまった」と言う方が正確らしい。それもなんと東京電力の。
 結局、3.11 でどうしようもなくなって大幅の損を出しながら売却したようなのだが、株主総会に出たときのことが書かれている。着眼点がやはりユニークである。

 なんで意外だと思うのかと言うと、この人の作品を読んで、その発想とかに触れてると、どう考えたってオタクにしか思えないのである。
 だから、大阪の地下鉄を戦隊になぞらえる、という小編は、そうそうそうだろう、と思うのだが、ネット社会に触れて、「『アマゾン』と言ったら、『仮面ライダーのうろこっぽいやつのこと』」って書かれるとやっぱり驚く。アマゾンライダーにうろこはないんですよ、マキメせんせ。

 それにしてもこの本、こないだアマゾンでないネット書店から購入したのだが、奥付を見たら 2013/3 の初版第一刷である。あんまり売れなかったのだろうか…。

タグ:万城目学
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『海に降る』 [本]

 面白かったー。
 どっかの書評で読んで買ってみたんだけど、紹介内容を完ぺきに忘れてしまって、「あれ、単なる海洋小説だっけ」と思いながら読み進めると、謎の鱗ができて、あぁやっぱりそうだったんだ、と。
 怪獣映画にならないところで踏みとどまっていて、バランスははよい。読みやすいし。

 キャラもいい。
 主人公には感情移入しやすいし、かなり嫌な人っぽい (嫌な人ではないのだが) 目山さんも新鮮。

 議員が出てくるんだが、海洋の物語の中で、国というレベルでしかものを言ってなくて哀れ。

 宇宙飛行士は五百人いるが、深海パイロットは四十人。
 宇宙船は船外に出て修理できるが、深海調査船ではそれはできない。
 興味深いネタがいくつも出てくる。

 お勧め。

 もしこれを今、映像化するとしたら、皆川理事は吉田鋼太郎、高峰は鈴木亮平とか。

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『演奏しない軽音部と4枚のCD』 [本]

 高木敦史
 ハヤカワ文庫 (JA)

 このレビューを書こうと、色々ググってみて、この作者はラノベに分類されてことを知る。いや、店頭で見つけて、タイトルと裏表紙の解説だけ読んで買ったから、事前の知識全くなし。
 非常に読みやすくて、しかけもしっかりある、けど、かすかに残る違和感が、「ラノベ」の一言で説明できてしまった。そういうことかー。

 主人公は高校一年生の女の子・楡未来。彼女の叔母が残した、雑音にしか聞こえない音が入ったCDを持って訪れた軽音部で塔山雪文と出会う。彼は音楽に関する該博な知識を駆使して、その謎を解いてしまう。
 というような話が四つの連作。最後のエピソードは、第一エピソードに帰ってくる、という構造。

 ところがその要素には救いが全くない。
 筆致が軽くて、「日常の謎」系かと思わせる楽しさまであるのだが、ちょっと唖然とする。そういえば、四話ともそうなんだった。
 俺がよく使う「ザラっとしてる」どころじゃない。本を投げ出しかねない感じ。

 あと、楡未来のキャラが一話と二話で変わってる――と思えるくらい違う。それぞれ描かれてない局面での言動があるからそうなったんだと思うが、これは正直、困った。

 その救いのなさと裏腹に読後感はいいので、ブックオフにもっていきはしないけど、やっぱラノベは合わんわー。
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『算数宇宙の冒険 アリスメトリック!』 [本]

 川端裕人
 実業之日本社文庫

 三人の仲良し小学生三人組が、「算数宇宙杯」という「数学オリンピック」みたいなイベントに参加する。実はその裏には、我々の世界とは異なる数学理論を持つ異世界からの侵攻が隠れていて――という話。

 全編が、数学理論で進められる。
 キーになるのはリーマン予想で、非常に大雑把なことを言うと、「自然数の足し算」は「素数の掛け算」で表現できる、ということ。
 で、そういうのを解いていくこと自体が戦いになる、というのはいいとして、その問題と戦いとが全くリンクしていない。「え、なんでそれが世界が救えるの」と思ったらもう進めない。

 子供たちの、恋愛も絡んだほんわかした感情はいいんだけど、ちょっと期待したものと違った。いや、別に、丁々発止のやり取りを期待してたわけじゃないんだけどさ。

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