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『源氏物語 千年の謎』 [映画]

 んー、ちょっときびしい。

 話は、作者である紫式部の物語と、源氏物語自体との二本立てで進む。
 が、どっちも平安時代の宮中なもんだから、場面が切り替わったときにどっちだかわからない。役者の顔を見てやっとどっちなのだかわかる、という状態。これは正直、疲れた。
 で、これは並行しているだけでなく、時々交錯する。
 六条御息所が葵の上を取り殺そうとするところで、式部側の物語に登場している安倍晴明が介入してくる。だからって源氏物語の筋が変わるわけではないのだが、えらい違和感。ラスト、橋の上で光と式部がすれ違うシーンでは苦笑してしまった。

 その六条御息所の田中麗奈の演技は、生田斗真が撮影中に引いてしまった、とパンフレットに書かれていたが、確かに鬼気迫るものであった。
 剃髪しようとする藤壺のところにやってきたときの光の白に黒い線の入った源氏の衣装がかっこいい。
 安倍晴明の呪文とポーズはなかなかユニークだった。
 藤原行成を甲本雅裕が演じているが、この人はこういう役が似合うなぁ。

 監督の指示なのか、中谷美紀の癖なのか知らないが、ガ行音がことごとく鼻濁音だったような気がする。きれいに聞えるようにって配慮だったのかもしれないが、「源氏」までそうだったのは、いくらなんでもって感じ。
 かと思うと、「書きながら」が今風の
_きながら

 ってイントネーションで、ちと統一感がない。

 母と一緒に行ったのだが、弘徽殿女御はもっと気位が高いし、葵の上は光よりも年長なはずだ、夕顔はもっとはかない、などなど、原典(谷崎源氏だが)を読んでるとひっかかるところはたくさんあったようだ。

 基本的に、美人が揃うので、目の保養になる。
 ピアノの曲も印象に残る。楽譜が出るんなら買ってみてもいいかなぁ。

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